【完】最後の恋

ゆいはそれからは何も聞かなかった



ゆいはこの日、遅くに家に帰って行った



「今日は一人で居たいでしょ。私は帰るね」



『ゆい…、ごめんね』



「気にしないで。
じゃ、会社でね」



アキはゆいに申し訳ない気持ちと罪悪感に襲われた



そんな思いから、夜眠れずにいた



携帯を握りしめて、アキは空を見上げていた



『課長に嫉妬なんてするはずない…
課長はただの上司だもの…
私は人を愛せない…
一志以外、誰も愛せない…

一志…、待っててね。
私、ちゃんとしてから、一志に逢いに行くから』



アキは、やっと決心した



全て綺麗にして、もう一度やり直すと…



古田との別れ、桜田への密かな思い…



全て断ち切るのだと…


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