つま先で一歩
「引いたりしてません?」

「まさか。ラッキーだと思ってる。」

実は自分も部屋を取ろうかと悩んでいたなんて打ち明けてくれるから笑ってしまう。

「背伸びしてみて良かった。」

部屋を目の前にして私が呟けば須藤さんが目を細めて微笑む。

「ちょっとここで背伸びしてみせてよ。」

「え?こうですか?」

そういう意味じゃないんだけどな、そう思いながらもつま先で伸びてみれば途端に罠にかかってしまう。

近付いた私に待っていましたと須藤さんは意地悪くキスをしてきた。

「本当だ。背伸びして貰えてよかった。」

この扉の向こうは私が選んだ素敵な大人空間が用意されている。

須藤さんの言葉の本当の意味はまだ分からないけど、いつもの違う夜になることは間違いなさそうだと思った。

大人って悪くないかも。



***つま先で一歩***
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