元姫
紗都side

紘が出て行って何分経っただろう。
「…ったく。またあいつに…「救われたね」
俺の言葉に被せて言った紗愛。

「俺はあいつに叶わないな…」

学生の時に俺と紗愛を助けてくれた紘。
助けてくれた紘に恩返しをしたいと思ってたのに、また助けられた。

いつになったら俺は紘に恩返しできるかな。
いや、一生かかっても返せない。
それくらい感謝している。

「あいつらに何かあったら何があっても助けないと」
「そうだね」

絶対みぃちゃんの病気を治す。
そうもう一度決意した1日だった。

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