こじれた恋の終わらせ方
周りの注目を一身に集めている。


ホテルの人がこちらの様子をうかがっている。このままじゃ、心配して声をかけられるのも時間の問題だ。



水野も周りの雰囲気を感じ取ったのか、ため息をついた。



そして、私を放したかと思うと、津田さんのネクタイをつかんでグッと自分に引き寄せた。


そのまま水野が津田さんの耳元で何かささやくと、津田さんは水野からあわてて身を引いた。



「な、何を言っているんだ!!君は!!」


「何って。事実を。」



顔を真っ赤にして叫ぶ津田さんと冷静に対応する水野。


「そんな出鱈目なこと誰が信じるんだ!!」


「出鱈目じゃないことくらい調べればすぐにわかる。」


私には何が何だかわからない。



「もういい!!話にならない!!

 九条さんにどうしてもと言うから君と結婚してやろうかと思ったが、君のような女はこっちから願い下げだ
!!」


そう言って、津田さんは立ち去って行った。



「何だありゃ?よく医者になれたな。

 どうする?何か好き放題言われてたけど、今なら追いかけて一発くらい殴れるぞ?」



「ううん。もうこれ以上かかわりたくない。」



「うん。まぁそれもそうだな。じゃあ行くぞ。」



そう言って水野は私のカバンを持ってその場を後にした。



「ちょっと待って!!」


カバンを人質に取られた私はあわてて水野を追いかけた。


途中、こちらを見ていたホテルの人にお騒がせしましたと声をかけてそのままホテルを出た。
< 15 / 45 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop