【完】朝食は、遅めにランチで。

目が覚めて、背中にぬくもりを感じた私は寝返りをうった。

ノブ君は、「疲れて眠るまで、するからね」と言ったのに、結局私よりも早く眠ってしまって未だに起きていない。



「再現なんてしてないじゃん」



そう言ってノブ君の鼻を意地悪くつまんでやったら、ノブ君は「んあっ」と言って嫌そうに顔をしかめながら背中を向けてしまった。



「まったく……」



私はごろんと仰向けになり、昨日のことが夢じゃありませんようにという願いを込めながら、左手を天井に向けて上げた。



「あ」



左手の薬指には、ダイヤの指輪ではなく糸が巻き付けられていた。

そういうことかと思うと同時に指輪がないという焦りで、隣で寝ていたノブ君を揺らして起こした。



「ノブ君!指輪がないんだけど!」



「んー何……指輪?ああ、ガラステーブルの上にあるよ」

< 11 / 12 >

この作品をシェア

pagetop