【完】朝食は、遅めにランチで。
目が覚めて、背中にぬくもりを感じた私は寝返りをうった。
ノブ君は、「疲れて眠るまで、するからね」と言ったのに、結局私よりも早く眠ってしまって未だに起きていない。
「再現なんてしてないじゃん」
そう言ってノブ君の鼻を意地悪くつまんでやったら、ノブ君は「んあっ」と言って嫌そうに顔をしかめながら背中を向けてしまった。
「まったく……」
私はごろんと仰向けになり、昨日のことが夢じゃありませんようにという願いを込めながら、左手を天井に向けて上げた。
「あ」
左手の薬指には、ダイヤの指輪ではなく糸が巻き付けられていた。
そういうことかと思うと同時に指輪がないという焦りで、隣で寝ていたノブ君を揺らして起こした。
「ノブ君!指輪がないんだけど!」
「んー何……指輪?ああ、ガラステーブルの上にあるよ」