訪問者数1万人突破記念!②短編小説「恋愛リアリスト」
「お待たせしました、ご要望の資料です。」

そう言って、にこりとつくり笑った。

「なぁ、俺と付き合おうよ。」

「冗談はやめてください。」

私はさっさと入井和に背を向けて、ドアに向かった。

「冗談じゃないって。俺、気になった子とはまずキスすることにしてるんだよね。君とはすごく相性が良さそうだし、とりあえず今晩食事にでもどう?」

「からかわないでください。」

強めに言って、私は入井和をにらみつけた。

「仕事に戻ります、失礼します。」

気になった子とはまずキスってどういうこった!

どんだけ軽いのその思想。

冗談じゃないわよ!

軽んじられるのは、性に合わない。

でも、

まぁ、間近で見ても、ちょっとやそっとじゃお目にかかれないほどのイケメンだったし

ヤクトクってことにしとくか・・・
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