ひとつの輝き

フルネームで呼んで人の顔をジロジロ見て去って行く女たち。 

知らない男女とともに、あたしの名前は知られていた。 

あたしはため息をつき自分の席に腰を下ろす。 


「金あるから男と遊びまくってんだって…」

「援交とかしてるって聞いたよ」


…って、してねーよ!! 

つーか、そんな噂どっから飛んできてんだよ! 


あたしは心の中で叫びまくった。 

ありもない噂、学校ん中で話すなよ。 

まぁ…こう言う事、言われるのは慣れているけど。 

親が金持ちなだけであって、あたしはいたって普通の人。  

でも言われるだけだから、まだマシか…

仲のいい友達なんて、この学校じゃいない。 


さすが噂されるような人とは居たくないよな…。 



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