こんな男に誰がした!
俺は母さんに、一応抗議してみた。
「母さん、俺はまだ学生だし、縁談は早い気がする。」
「そんなことはないわよ。家によっては、小さい頃から婚約者が決まっている場合もあるから。」
「母さん、どうしても見合いしなければならない?」
「とても素敵なお嬢様よ。きっと浩輝も気に入るはずよ。8月3日に見合いの予定を入れておいてね。」
好きな人がいるなんて、とても言える状況ではない。
俺は深いため息をついた。
会わないと言う選択は、できない。
とにかく会って、正直に、好きな人がいることを伝えるしかない。
7月31日、弥生が帰ってくる。
本当は、空港まで迎えに出向き、驚かせたいと思っていたが、仕方がない。
俺は、お見合いの件が片付いてから、弥生にコンタクトを取ることにした。
やはり、心配の種は、無くしておかなければと固く心に誓った。