悪役の私
次の日。
待ち合わせの10時に、私は駅へ向かった。
待ち合わせてどこかへいくなんて、いつぶりだろうか。
今日こそ優しく出来るのだろうか。
楽しいと思えるのだろうか。
私は色々な意味でドキドキしながら潤を待っていた。
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一時間後。
…来ない!!!!
私はしびれを切らし、潤に電話をした。
ずっと、LINEはしたけど一行に既読がつくことがなく、潤も来ないのだ。
長いコールの後、潤は寝起きの声でおはようと言っていた。
「今何時だと思ってるの?」
あぁ、優しくしたいのに。
「ごめん」
「もう一時間も待ってんだけど。」
怒りたくない。
「すぐ行きます」
「無理しなくていいよ?」
落ち着け、自分。
「結衣が、泊まりに来て起こせば良かったんじゃん」
「何言ってるの?」