悪役の私
「…わかった。」
そう言った優の瞳は、少し揺れていた。
前は3月になったらお互い別れて一緒になろうって話をしてたよね。
今はまだ12月で。
私はやっぱり待てないと思ってしまったんだ。
…愛おしい。
そう思えば思うほど、私はどこまでもわがままになっていく。
優の優しさに甘えて、優がさきちゃんと今の今まで別れていない理由にも、気付かないフリをして。
そんな自分が嫌になってしまったの。
メニュー