もう一度出会えたら
そう言った彼の目はとても真剣で冗談を言っているようには見えなかった。
だけど、やっぱり信じる事が怖くて……
「う…そだ。またからかってるの」
『嘘じゃありません。僕がいつからあなたを見てるか知っていますか?大学で出会ってからずっとです。確かに再会するまでは、もう会う事もないだろうって諦めてましたけど、もし…もう一度あなたに出会えたら何もしないままで終わってしまった過去と同じ事はしたくなかったんです。』
彼の言葉が心に響き、さっきとは違う涙がまた私の頬を濡らしていく。
「わたし…昔も今もあなたに迷惑かけて傷つけたのに…」
『あなたと再会したあの夜、僕と菜々さんは最後まではしていません。確かに裸で抱き合ってキスはしたけど、やっぱり酔っ払って僕のことも誰だか分かっていないあなたを抱く事は出来なかったんです。それに、あなたは僕を別の誰かと間違っていましたから……』
「……ごめんなさい」
『いえ、いいんです。そこにつけ込んだのは僕なんですから。でも僕の気持ち信じてくれますか?』
今度は素直に彼の目を見つめてハッキリと言った。
「…うん。私も、涼くんが好き」
そしてもう一度彼の顔が近づき、唇が重なる直前に彼の声が聞こえた。
『もう逃がしませんから覚悟して下さい』
“もう逃さないで” 言葉の代わりに彼にぎゅっと抱きつき彼の体を引き寄せた。
だけど、やっぱり信じる事が怖くて……
「う…そだ。またからかってるの」
『嘘じゃありません。僕がいつからあなたを見てるか知っていますか?大学で出会ってからずっとです。確かに再会するまでは、もう会う事もないだろうって諦めてましたけど、もし…もう一度あなたに出会えたら何もしないままで終わってしまった過去と同じ事はしたくなかったんです。』
彼の言葉が心に響き、さっきとは違う涙がまた私の頬を濡らしていく。
「わたし…昔も今もあなたに迷惑かけて傷つけたのに…」
『あなたと再会したあの夜、僕と菜々さんは最後まではしていません。確かに裸で抱き合ってキスはしたけど、やっぱり酔っ払って僕のことも誰だか分かっていないあなたを抱く事は出来なかったんです。それに、あなたは僕を別の誰かと間違っていましたから……』
「……ごめんなさい」
『いえ、いいんです。そこにつけ込んだのは僕なんですから。でも僕の気持ち信じてくれますか?』
今度は素直に彼の目を見つめてハッキリと言った。
「…うん。私も、涼くんが好き」
そしてもう一度彼の顔が近づき、唇が重なる直前に彼の声が聞こえた。
『もう逃がしませんから覚悟して下さい』
“もう逃さないで” 言葉の代わりに彼にぎゅっと抱きつき彼の体を引き寄せた。