もう一度出会えたら
あの時、ホテルにあのまま泊まっていたら…マンションに戻らなかったら何かが違ったのだろうか?


そんな事を何度も考えたって彼と私には明るい未来なんて始めから無かった、辿り着く先は同じなんだとその度に絶望と孤独に襲われた。


レストランで食事をしてから駅までの道を、彼とウィンドゥショッピングを楽しみながら歩いていた。


あるお店のショーウィンドゥに飾られたワンピースに足が止まってしまうと、最後は彼に促され試着をさせてもらう事になった。


その姿を見た彼が店員さんに何かを言って手渡していた。


それからこっちに戻ってきた彼は私の耳元で


『菜々すごく似合ってるよ。可愛すぎて、早くこの手で脱がしくなった……』


そんな事を言う彼に私の顔は一気に紅くなり身体の芯が甘く疼き始めた…。
< 19 / 221 >

この作品をシェア

pagetop