もう一度出会えたら
改札出口が違うからここまで来ればもう大丈夫だろう…


朝からヒールで階段を駆け上ったのはかなりきつくて…ハァハァと息が上がる。


その時、後ろから誰かにポンッと肩を叩かれた私は体をビクつかせながら


「ヒャッ!!」


とビックリし過ぎて変な声が出てしまった…。


相手も私の驚きようとビクつきように驚いたみたいで


『……おは…よう。朝比奈、どうしたんだよ…痴漢にでもあったのか?』


「……大翔かぁ…ビックリするじゃん……。ううん、痴漢じゃないから大丈夫、ごめんね気にしないで」


『ならいいけど……すごい声だったぞ』


「急いで階段駆け上ったら息切れしちゃって……へへ…お騒がせしました」


『ハハ、体力ねえな』


大翔に続いて改札を抜けようとすると、急に後ろから誰かに腕を掴まれた。


「キャッ!」


『菜々さん…』


焦ったような表情で私の腕を掴んでいたのは、メガネをかけた涼くんで……


私の声に先に改札を抜けた大翔が慌てて振り返り “ 朝比奈!?”と声を上げた。
< 200 / 221 >

この作品をシェア

pagetop