もう一度出会えたら
涼くんに向き直り


「騒がしくてすみません…」


『いえ、では僕はこれで失礼します。呼ばれているので早く蓮君のところへ戻ってあげてください。』


そう言って背を向け歩き始めた彼に向かって


「あ…あの」と言って呼び止めた。


彼は振り向き歩みを止めてくれた。


「昨日はお世話になったのに、今朝は何も言わずに黙って帰って本当にすみませんでした。
気が動転してたとは言え、失礼なことをしたと反省してます。
後日、きちんとお詫びをさせてください。とにかく近いうちに連絡させていただきますね」


『わかりました。じゃあ、また…』


そう言って帰っていった。


私も急いで蓮と兄の待つ部屋に戻ると、もう泣き声はしない。


その代わり、何やら背中を向けたままでコソコソしている2人。


怪しさ満点の2人の前に回り込む……と


2人が手にしているそれを見て思わず大きな声を出してしまった。


「あああー、それ最後の一つだったのにーーー。なんでヒロム君が食べてるのよ!」



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