仮に君と恋をしたなら



真山の言う通りだ。自分一人じゃ到底追い付かなくて、解決できない現象が自分の中に起こりすぎている。



「そうだね。…私、ここに来てから知った真山の身体がしっかりしてたり、手が大きかったり、いつも一緒に居たのに知らない人みたいに感じることがあって緊張してた」

「だよなー。俺も、山田が柔らかかったり、レースだったりで変に意識して回し飲み出来なくなってたしな」

「はー?!」

「イッテ!冗談だよ。それは関係ねーって。そん時そんなこと考えてなかったし」



私は、真山の手を強く握った。冗談のセンスが悪い。



「なー、俺まだ知らない人みたい?」

「え?」

「緊張して固くなってたんだろ?」

「今はそうでもない…」



手を繋いでいても、さっきみたいに脈が乱れたり、熱くなったりしていない。慣れたのか、体温が心地いいくらいだ。



「じゃ、また俺のこと知らない人みたいになんないよーに、俺の手しっかり覚えといて」

「え?」



覚えといてって…



「今日帰るまで繋いでるからさ」



え、公園出てからも続けるのー?!



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