[完結]甘やかし王子様が離してくれません。
「その“当たり前”が出来る人がそんなにたくさんいないってこと、覚えておきなよ。……それから、さっきだって泣きそうな顔しながら俺のためにハンドタオル探してくれた」
そう言って先輩は右手に持っていた、濡れたハンドタオルをわたしに見せた。
割とお気に入りだった、花柄のハンドタオルだ。
今日持ってきていて良かった。
先輩のために使うことが出来てよかった。
ハンドタオルを、わたしが先輩から受け取ろうとした時だった。
先輩は持っているそれを頭上高くにかかげた。
身長的に考えて、それをわたしが取れるはずもなく。