初恋
彼女がうちのドレスを着てくれれば宣伝になるに違いない。


紫月と葵を待たせて女店長は奥の部屋に入って行った。


すぐにドレスを手にして戻ってきた。


手にしているのは白とピンクのウェディングドレスのようなドレス。


二重になったスカートの部分にピンク色のシフォンが重なっている。


美しいドレスだ。


新作のドレスを目にして紫月が頷いた。


「いいかもしれない 葵 着て見せて」


紫月に言われて葵はフィッティングルームに引っ込んだ。




葵がそのドレスを着て姿を現した。


葵にぴったりの雰囲気で紫月は気に入った。



「これをもらうよ」


紫月の言葉に一番ホッとしたのは葵だった。





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