君と私の1ページ


7時になると部活が終わり、

私はみんなの服を畳んだり食後に飲む

プロテインを作ったりしていた。

「楓先輩」

「んー?どしたのー?」

私は洗い物に必死だったので顔を向けることなく涼に向かって答えた。

「俺、今日どうでした?プレー」

「いつも以上に頑張ってたんじゃない?

スピードも出てたしアシストも上手かったし」

「…見ててくれたんすね」

この子はいきなりなにを言ってるんだろ。

「当たり前じゃん。みんなのこといつもみてるよ」

私は笑いながら答えた。

「俺のことだけど見ててくださいよ。」

え?

いまなんていった?

「そりゃーみんなのこと見てるから涼も目に入るよ?」

「そうじゃなくて…!俺だけを見てください」

涼がいきなり変なことを言うから

ついつい振り返ってしまった。

するとすごく綺麗な顔立ちで

真面目な顔でこちらを見ている。

夕焼けのせいか少し顔が赤い。

「それって…」

よく意味がわかってない私に

涼は笑い始めた。

「ハハッ。好きってことっすよ」

はにかんだ笑顔でそういう涼。

え!?

涼が私を好き?

嘘でしょ!?!?

「なんの罰ゲーム!?」

「いや、罰ゲームじゃないですよ。

俺ずっと好きでした。マネージャー頑張る先輩

はかっこいいし優しいし、普段は可愛くて

誰とでも仲良くて本当に好きなんす」

涼はすごく爽やかだ。

だってこんなこと言えちゃうんだもん。

こんな笑顔で言われたら…。

「私でいいんなら…」

「え!?本当ですか!?」

いつかは涼のこと

好きになると思う。

この人なら私も本気の恋ができると思う。

そう思い返事をした。

「めっちゃ嬉しい!!どうしよ今顔赤いですよ

ね?やべー嬉しいっす。大切にします!」

ニコニコと笑顔が似合う彼。

そんな彼をかっこいいと思う。

だけど私たちの様子を彼が見てるとは

私たちはまだ知らない。




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