浅葱色の妖
その声が聞こえたと思ったと同時に、ドンッと大きな音がして、私は肩を震わせた。
目の前には沖田さんの顔。
え、え、何?何なの?
近いよ!
逃げようにも彼の右手が顔の真横の壁についていて逃げられない。
突然の出来事に状況が読み込めない。
分かるのは、彼の顔が今まで体験したことがないほど近くにあること。
息もかかりそうな距離に。
「だからって油断すんじゃねーぞ」
彼の低い声が耳の近くで響く。
そして鋭い目つきで私を見つめる。