【完】告白のスカイラウンジ
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相葉君が来てほしいと言ったのは超高層階にあるスカイラウンジだった。
木目の美しい木を基調とした中世ヨーロッパのようなクラシックデザインのソファーやテーブル。
窓側の席が空いていて、そこからは港町横浜の夜景が一望できた。
スカイラウンジの中にはピアノの美しい音色が響き渡っていた。
「これは、相葉君のご褒美っていうより、私のご褒美だね……」
「気に入っていただけましたか?」
「気に入ったもなにも……最高だよ」
夜景はとても綺麗で、いつまでもこうして眺めていたいなと思うくらいだ。
そう思っていたからだろう。
私は本当に自然に、吸い込まれるようにして席に座った。
ふかふかでしっかりとしたソファーは、座り心地が良くて一日の疲れが取れるようだった。
相葉君は私の向かいの席に座り、スーツのポケットからハンカチを取り出して汗を拭き始めた。
「熱い?」
「いや、緊張してて……」
「まあ確かにこういうところってめったに来ないしね。私も緊張してるよ」
他のお客さんに聞こえないように口元に手を当ててこっそりと話した。