スカウト
「ありがと、じゃあバイバイ!」
「バイバイ、気を付けて帰ってね」
「「はぁい!」」
お姉さんが見えなくなると蓮が髪の毛を触って微笑んだ。
「可愛い系男子みたい」
「それって誉め言葉?」
「もちろんそうだけど?カッコかわいいって感じがするし、女の子って言われても納得するかも」
「どういう意味?蓮の方がボーイッシュなカッコいい系女子に見えるし、私よりカッコいいのに」
いつもそうしているように、僕は蓮の前髪をぐしゃぐしゃと乱して遊んだ。
「うわっ!やめて!」
そう言いながらも笑顔なのが可愛いところだと思っている。
「嫌がってるけど何かちょっと喜んでるよね?」
「別に」
「拗ねたの?」
「別に」
蓮が拗ねても2分後には機嫌が直っているからそんなに気にしてない。
ただかわいいなって思うだけ。
「何で見てるの?」
「別に」
「楓、拗ねたの?」
「そうじゃないし!」
いつもMっぽい蓮にイジられるとムカつく。
「そんなに怒んないの」
事務所から家までは意外と近かった。
歩き、電車に乗って30分くらい。
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