キスする瞬間。
『ご用件がございましたら、フロントまでご連絡下さいませ』


従業員が細やかな説明をして部屋を後にした。


噂通りのオシャレな部屋。
モスグリーンを主として家具はオフホワイトで統一されている。
この部屋のコンセプトは春の風だと説明された。

部屋数は少ないがその分、一部屋の広さを広くしてるらしい。


「可愛いね、この部屋。このまま住みたいっ」


「広くて掃除が大変だろうな」


私の冗談を真面目な顔して返事するから可笑しくなる。


「私、着替える前にお風呂に入りたい。孝ちゃんはどうする?入る?」


ディナーに行く服に着替える前に体をさっぱりさせたい。


「結衣が先に入れよっ。‥俺は‥俺は後でいい」


「私、天空風呂に入ろうと思って。
孝ちゃんは部屋のお風呂?上、行く?」


もちろん、天空風呂は男女別々。


「あぁ…。俺は部屋の風呂に入る」


何か勘違いしてる倉橋に敢えて突っ込まずそのままにする。
慌ててちょっと狼狽える倉橋が可愛い。

< 7 / 11 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop