御曹司と愛されふたり暮らし
次の日になると、ハルくんは特に変わった様子はなく、いつも通りに接してくれた。
やっぱり、私の気にしすぎだったのかな? 夕べはただ疲れていただけだったのかも。
だから私も、その件に関してはだんだんと気にしなくなっていって。
気づけば、すっかりいつも通りの日々を送りながら、二週間が経っていた。
「ハルくん、この小説おもしろかった。ありがとー」
ある休日。
今日はふたりとも特に予定がないけれど、ここのところお互いに仕事が忙しくて、たまには家で一日中のんびりしようかという話になり、私は少し前からハルくんに借りていた彼オススメの小説をずっとリビングのソファで読んでいた。
「お、もう読んだのか? 早いな」
私の隣で映画のDVDを観ていたハルくんが、私に振り返ってそう答える。
「この小説、続きの巻もあるんだっけ? 読んでもいい?」
「ああ。俺の部屋のあるから勝手に持っていっていいぜ」
彼はそう言って、視線を私からテレビの方へと戻した。
私はソファから立ち上がって、彼の部屋へと向かう。
普段、彼が部屋にいない時に彼の部屋に勝手に入ったりしないけど……本棚から小説借りるだけだし、彼がいいって言ったんだからいいよね。
そんなことを思いながら、彼の部屋の戸を開けて、中に入らせてもらう。
添い寝……の時とか、何回かお部屋の中に入ったことはあるけれど、相変わらずキレイにお掃除されている。遅くまでお仕事することが多くていつも疲れているはずなのに、いつこんなにキレイにお掃除してるんだろ。ほんとに隙のない人だなぁ。
そんなキレイなお部屋の壁際にある、やっぱりキレイに整頓された本棚に、まずは借りていた小説を戻す。そして、続きの巻を手に取ろうとすると、その近くにあった、青色のアルバムが目に入り、気になった。