御曹司と愛されふたり暮らし
私が驚いて、目を見開いたまま硬直していると。


「ねえ、女と同棲してたりしないの?」

なんて質問が聞こえてきて。



「してねぇよ。なに言ってんだ」

「じゃあなんでこんなマンションにいきなり引っ越したわけ? ひとり暮らしするだけならともかく、こんな高いマンションの、しかも最上階に住んでるのは喜ばせたい女がいるからじゃないの?」

「……別に。そんなんじゃねぇよ」

「防犯も収納も優れていて、どう見ても女性が喜びそうな構造だけどなぁ。遥貴がひとりで暮らすだけなら、このマンションじゃなくても良かったんじゃないの?」

「お前、いい加減にーー」

「あっ、この部屋に彼女隠れてたりして⁉︎」

ハルくんの言葉を遮ってそう口にした唯くん(と思われる人)の気配が近づいてきたのに、私は思わず硬直してしまい、その場から動けなくてーー……



――ガラッ。




「あ」

「あ」

「あ」

私たち三人の声が、重なる。


ハルくんが、右手を額にあてて、ガックリとうなだれるのが視界の隅でなんとなく見えた。
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