御曹司と愛されふたり暮らし
ハルくんと再会したあの合コンの日から、二週間が経った。
私は、会社のデスクで伝票の整理をしながら、ぼんやりとハルくんのことを考える。
食事の約束をしたとはいえ、あれからハルくんとはまだ会えていない。
LINEは時々してる。
社長であるお父さんの元で責任ある立場として働いているらしいハルくんは、なんだか毎日忙しそう。
証券会社の業務等々はよくわからないけど、ハルくんが私のようにヒマ人(毎日確実に定時上がり。残業なし)ではないことは明らかだ。
急かしちゃいけない。ワガママを言ったらいけない。
誘ってもらえるのを気長に待とう。
そう思い続けて、さらに一週間。
ようやく彼から、【来週の日曜日、会えるか?】というメッセージが来た!
私はうれしくなって、速攻で【会えるよ!】という返信メッセージを送った。
やった、やった!
ウキウキして思わず飛び跳ねそうになる。いけない、いけない。ここはオフィス!
……って、ここがオフィスだとかそんなことは置いておいて。私、なんでここまで浮かれてるんだろう?
約三週間、ずっと待ち続けていた彼からの連絡がようやく来たから?
約一ヶ月ぶりに彼に会えるから?
たぶん、その両方。だけど、そんな単純なことだけじゃない気もして。でもそれがなんなのかはよくわからない。
とにかく! 次に会えるのは日曜日!
今日帰宅したらさっそく服選びしよう!