御曹司と愛されふたり暮らし
そして、約束の日曜日。

指定された駅へと、とりあえず向かう。


食事の約束のはずだったから、待ち合わせ時刻はお昼前か夕方か……と思っていたけど、ハルくんに指定されたのは十五時だった。
なんでこの時間?とも思ったけど、ハルくんに会えるのならなんでもいいと思ってしまった。

洋服は普段あまり買わない。買うとしてもリーズナブルなものしか買わない。
だけど今日は、先日この日のために購入した、私にしてはちょっと値の張るワンピースとコートを着てきた。
コートまで新調してしまった私はいったいほんとにどうしちゃったんだろう。ファーのたくさんついたベージュのコートは、暖かいし色味も落ち着いていて気に入ってはいるけど。


駅に着いて、待ち合わせ場所である改札前に向かうと、すでにハルくんがそこで待っててくれていた。


「ハルくん。お待たせ」

声をかけると、彼も私に振り向いて、「よっ」とあいさつしてくれる。


黒いコートに、細身のスラックス姿のハルくんは、服装は決して華美ではないのに、やっぱり言いようのないくらいに眩しく輝いているというか、とにかくカッコいい。
キラキラしていて、オーラがあって、しかもやさしくて、御曹司で……。
極上。
なんて言葉が頭をよぎった。
よく見たら、さっきから近くを歩いていく女性たちのほぼ百パーセントがハルくんのことをチラチラと見つめていく。そりゃそうだよね、こんなにカッコいいんだもん。ハルくん、やっぱりモテるんだろうなぁ。
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