校庭に置いてきたポニーテールの頃
「じょうずだね、ゆうくん」

私は拍手をしてからゆうくんの頭を撫でてあげる。ゆうくんはにこにこしながら小さな歯を見せてくれた。


「だけどあっかがヒロを好きって話を聞いたときは、すでにマナがヒロと付き合っていたんだよね」

「そうそう。言うつもりなんて本当はなかったんだけどね」


だけどあのとき、もう少し早く唯にヒロへの気持ちを打ち明けていたら、彼との関係も何か変わったりしたのかな。


何年も前の話なのに、どうして胸の痛みだけは思い出すことができるのだろう。


『あっか、つらいよね。こんなにひとりで我慢させてごめんね。

私がもっと早く気づいてあげられればよかったのに』


今でもあのときの唯の言葉は覚えていた。

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