校庭に置いてきたポニーテールの頃
帰り道、私のアパートまで送ってくれた大嶋が、別れ際にこう言った。
「今日の髪型、あの頃と一緒だ」
言われてから初めて気がついた。もちろん、意識してポニーテールにしたわけじゃない。
更に言うならば、髪色も長さも、ゆるくまとめただけの結び方もあの頃とは違う。
だけど大嶋はこの髪型で、中学生の私を思い出したりしたのかな。
その日から大嶋とは、ほぼ毎日のようにラインのやりとりをしていた。
大嶋は料理が苦手という話をしているうちに、私が手料理を振る舞うことになったのだ。
今日の髪型は少しだけあの頃を意識している。後れ毛の分量を減らして、シンプルな飾りゴムで髪を一つに束ねてある。
ラインの着信音が鳴り、ディスプレイを見ると『あと五分で着く』と表示されていた。
それを合図に、味噌汁のコンロに火を着ける。
「今日の髪型、あの頃と一緒だ」
言われてから初めて気がついた。もちろん、意識してポニーテールにしたわけじゃない。
更に言うならば、髪色も長さも、ゆるくまとめただけの結び方もあの頃とは違う。
だけど大嶋はこの髪型で、中学生の私を思い出したりしたのかな。
その日から大嶋とは、ほぼ毎日のようにラインのやりとりをしていた。
大嶋は料理が苦手という話をしているうちに、私が手料理を振る舞うことになったのだ。
今日の髪型は少しだけあの頃を意識している。後れ毛の分量を減らして、シンプルな飾りゴムで髪を一つに束ねてある。
ラインの着信音が鳴り、ディスプレイを見ると『あと五分で着く』と表示されていた。
それを合図に、味噌汁のコンロに火を着ける。