校庭に置いてきたポニーテールの頃

今朝、マナと友達として接しようと決めたばかりなのに、真綾ちゃんの鋭い視線を浴びると気持ちが揺らいでしまった。

マナと仲良くすることで、私まで陰口を言われてしまうんじゃないかと不安になっていたんだ。


放課後になって、トイレ掃除を終えてから教室に戻った。真綾ちゃんも今日はサボらなかったから一緒に教室まで戻る。

ちょうど教室掃除も終わったところみたいで、唯は部活に行く支度をしていた。


早水くんは窓側の壁にもたれながら、唯達と同じく教室掃除の当番だった大嶋くんを待っていたみたいだ。

そして私に気づいて声をかけてくれた。


「お、宮西。掃除お疲れ」

「え？……う、うん、お疲れ」


……早水くん、タイミング悪いよ。

また真綾ちゃんからの厳しい視線を感じてしまった。