俺様御曹司による地味子の正しい口説き方 ※SS集
「ふふっ、映画楽しかったですね」
目元を抑えながらため息混じりに杏が言う。
エンドロールも見終わって、場内が明るくなっても席は立たなかった。
目の潤んだ杏を他の奴らに見せてたまるか。
「行かないんですか?」
そう見つめてくる杏の目元もすっかり戻っていて、それならばと腰をあげる。
「落ち着いた?じゃあ行こうか」
立ち上がった俺は当たり前のように杏に手を出すと、杏も可愛く返事をしながら手を取ってくれるんだ。
その行動に柄にもなく喜んだりして。
だってそうだろう?
俺と手を繋ぐのは必然で、杏自身も当たり前だと、いつもの事なんだと体が心がもう無意識に動いてるって事なんだ。
それくらいお互いが繋がってるんだって。
やっぱり『俺の』なんだよな。