私をドキドキさせたのは?
「続きをするからな…」

完全に私から離れようとする直の首に


私がまとわりつく。

そして、私は直に軽くキスをした。

「見てるから…続けてよ…」

逃げないでよ…。

私の心臓を変に刻みさせたくせに…。



「夜景、キレイね…」

チュッ。

「俺だけ見てるんじゃなかったのか?」

「あなたがキラキラしてキレイだから見ろって言ったんでしょ?」

「そうだったか?」

とぼけちゃって…。

「サンタさんは…居ないわね…」

「“居る”かもって俺は言ったんだけど?」

覚えてるんじゃない…。

「いつから?」

「何が?」

「いつから私が好きだったの?」

「中学2年…」

「そんな前から?」

「ああ…そうだよ…」

「きっかけは?」

「最初から気になってはいたけど…好きだと思ったのは…」

「うん…」

「言ったら…ひかないか?」

「うん、ひかない」

「中学2年の夏に奈央の家に行った時に…」

「時に?」

「奈央の部屋のドアを間違えて開けちゃって…」

「開けちゃって?」

「そしたら…」

「そしたら?」

「お前が着替えてて…」

「着替えてて?」

「見たんだ…」

「見た? 何を?」

「その…」

「その…何!!」

「……体を…」

「ひくわ!!」

「ひかないって言っただろ!!」

「嘘だよ、嘘! ひいてないから!!」

「びっくりさせんなよ!!」

「私の体見たんだ…」

「惚れちゃうほど、そんなに良かった?」

「まあ…」

「ふーん…そう…」

「何だよ…。やっぱりひくか?」

「いや、そんなに私の体が良いとは思ってなかったから、ちょっと驚いてさ」

「良いよ…。奈央の体…」

「ありがとう…」

「直もテクニック良かったよ…」

「そう…か?」

「直の事好きになった…」

「………」

「ひいたでしょ?」

「いや…。じゃあ…
俺と付き合ってくれるの?」

「うん」

直が私を抱き締める。

「ありがとう…」

「こちらこそ

ありがとう…」

34歳のクリスマス。

彼氏が出来ました。

ー終わりー







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