永遠なんてないこの世界で、きみと奇跡みたいな恋を。


「危ないじゃない、圭ちゃん!」

「うっせ、ほのかには言ってねーし!!」


圭ちゃんは私にしがみついたまま、隣にいるほのかちゃんにあっかんべーをする。


「もう、圭ちゃん可愛くない!!」

「ほのかの方が可愛くない!!」


あらら……2人とも、ここが病院だって忘れてるなぁ。

2人の声は、病院の廊下まで盛大に響き渡っている。

でも、私は……この風景が好きだ。


ここにきて、私には血の繋がりはないけれど、同じ病気と闘う、妹、弟たちができたから。


「圭ちゃん、しー、だよ」

「うー、だってふう姉っ」


ぶうたれる圭ちゃんの頭を撫でる。

ずっと妹か弟が欲しいって思ってたからかな……。

圭ちゃんのワガママも、可愛い。

頼られたり、甘えられたりするのは、嫌いじゃないんだよね。


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