不思議の街の不思議な話


身支度を済ませた私はその後、これまた豪華な応接間で待つようザッカリーに支持され、この理不尽な状況に対する説明をしてほしいという衝動を我慢しながら、おとなしく座っていた。

途中、応接室に入ってきたケイレブが、私を見た瞬間何事かと警戒して腰の剣の鞘にてをかけかけたが、ザッカリーがなんとか間に挟まった。

「兄様、おはようございます。こちらはお客様です。」

笑顔で答えたザッカリーは、私に対する時より11トーンほど声が高い。

「異世界人が、うちに何の用だ。」
「ちょっとした火遊びです、兄様。火傷はしないように気をつけます。」

目に殺意すらあったケイレブだが、弟の火遊び発言に「そうか。」と短く答えてその場を去った。

火遊びだったらいいのか!? てか火遊びって何よ!?なんなんだ、この兄弟!

憤慨すると共に、私は頭がズキズキ痛んだ。
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