甘々なボスに、とろけそうです。


「私、そんなに印象に残るようなコメントしたり、写真をあげたり……してました?」

「美味しそうにたこ焼きを頬張っていたのは、今でもパソコンの壁紙にしている」

「えぇ!?」

もっと良い写真あったでしょうボス。っていうか勝手に壁紙にしないで下さい。

だからと言って『お前の写真を壁紙にするから許可しろ』なんて言われても反応に困るけれども。

懐かしいなぁ。関西出身の友達が〝たこ焼き器〟を寮に持ち込んでいて、たこ焼きパーティーをした時のものだろう。


「一目みようと、こちらから会いに行った」


――え?


「ミコのバイト先に」

「いつですか?」


……記憶にない。知らない。


「半月ほど前だったかな。ミコは一生懸命オーダーをとっていたな。お客も多い時間帯だったのでコーヒー1杯で失礼したよ」


んん? 待てよ……


「サングラスしてました?」


「そういえば、していたかもな」


いたかもしれない!!……カタギではないオーラのお客さん。あれ、ボスだったの?

うちのお店には珍しいから、目立っていたっけ。横目で見て怖そうだなって思ったっけ!


「帰りにレジで『また来る』と店長に言ったら、『もうすぐ閉めるんです』と言っておられた」


いやいや店長、それ、お客さんに言うのもいいですが私に教えて欲しかったです。

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