甘々なボスに、とろけそうです。


「あ……ご、ごめんっ」


「無自覚って、怖いねぇ」


私は慌ててウィルくんから離れる。


「ミーコ、ケガしてない?」


「私は、どこも。ウィルくんは!?」


ウィルくんは、上半身起こしながらこう答えた。


「めちゃくちゃ痛いけど。気にしないで」


いや、気にするよ。


「そんな、泣きそうな顔しないで」


「だって……」


「……それじゃ、ミーコ。1度抱きしめてよ」


(!?)


「そしたら痛みも飛んでくから。ね?」


「……っ、抱きしめるなんて、そんな」


「お願い」


日本でいう、痛いの痛いの飛んでけ……的な?

ハグで、やわらぐのかな。


「……1度、だけだよ?」


「うん」


そっと、ウィルくんに近づいた、その時――


「ちょろいなぁ、ミーコは」


――!?


そばにあったソファに、押し倒されてしまった。手首を掴まれ、のしかかられている状態なので、動けない。いくら細身のウィルくんでも、男だ。力でかなうわけがない。


「ちょ……」


「なんか、スイッチ入っちゃった」


(なんのぉ!?)


「しようよ、このまま」


しようよ、って、もしかして……えぇ!?


「だ、ダメだよ。ここは、仕事場だよ」


って、そんな問題じゃないけれども……!!


「だから燃えるんじゃん」


「冗談だよね、さっきみたいな。もう、騙されないよ……!」

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