男装した伯爵令嬢ですが、大公殿下にプロポーズされました
捕まる予感に冷や汗がこめかみを流れても、睨みつける強気な表情だけは崩さない私。
後から加わった男たちは、そんな私を値踏みするように見て、そのうちのひとりが、舌なめずりして言った。
「肌は真っ白で、髪は輝く黄金色。女みてぇに、綺麗な面してやがんな。
ボス、こいつは高値で売れそうですぜ。男色家の金持ちジジイに売っちまいましょうよ」
男色家の金持ちジジイに売る!?
じょ、冗談じゃない。そんな屈辱を受けるくらいなら、死ぬ気で戦ってやる。
男たちは私を囲うように配置について、それぞれの手には剣が抜かれていた。
「坊ちゃんよ、商品に傷つけたくねぇから、諦めて大人しくしてくんねぇかな」
「絶対イヤ。そっちこそ大人しく道を開けなさい。さもないと、ひとり残らず頭をカチ割るから」
私の精一杯の強がりを、男たちはギャハハと笑い飛ばし、「その火かき棒で?」と馬鹿にする。
く、悔しいけど、確かにその通り……。
そのとき突然、ピーと甲高い笛の音がどこからか響いた。
それと同時に路地からひとり、屋根の上からもひとりの男が飛び降りて、私を挟むように囲むと、驚く悪人たちに剣を向ける。
その二本の黒いラインの入った青い衣と、盾と剣の紋章は、青の騎士団……。