目を閉じてください


「文李??ほら、またこぼした!!どうしたのよ今日は??」


夕食の食卓についた私は、何度口に運んでも半分くらい中に入らずこぼすらしい。


お母さんが心配してついに口を挟んで、はっとする。


「ななな、なんでもないでござる!!」


「ござる???熱でもあるんじゃない??」


お母さんが手を額に当てる。


「だだっ大丈夫だからっ!!ごちそうさま!!」


何を動揺してる私は!?


「あっ!!明日から仕事行くから!!BCsquareTOKYOってビルの!!歯医者に」


「え"っ???決まったの!?あああ、あの有名なビル!!???早く言いなさいよ!!お祝いとかっ」


お母さんが目の色を変える。


「知ってるの??」


「あんな有名なビル知らない人いないわよ!!あああ~文李があのビルに!!遊びに行っていい???ああっなに着て行こうかしらっ!!」


「………仕事ですよ、お母さん」


疲れる。



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