暁月夜




いつもだったらライブハウスの壁に背を預けて彼から目を離すことはない。

けれど今、あまりに近すぎるこの距離が私にそれを不可能にさせる。



ライブと変わらず歌っているときに彼が前をみることがないとわかっていても。


だから私も、視界を閉ざした。



視覚という感覚を取り除くことで、より聴覚が、触覚が研ぎ澄まされ、得る情報に敏感になる。ライブハウスとは違う感覚。





涙が一筋、頬を伝った。


それに私は気づくことができなかった。






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