暁月夜
今日もかわらずいつものタイミングでライブハウスを抜け出し、等間隔に並ぶ街頭に照らされた夜道を歩き出す。
ライブハウスから徒歩30分。疲れた身体にムチ打っての帰路はなかなか辛いものではあるけれど、ライブの余韻に浸るにはちょうどいい時間だと思っている。
どうせ次の日に予定は入っていない。
だらだらと歩き途中コンビニによって炭酸水を一本購入する。これもいつの間にか恒例になっていた。
家に着くまでの間にこれを飲んで一週間に終わりを告げる。飲みきる頃にはもうこの一週間を振り返ることはしない。
そうやって全てを、流して飲み込んで忘れて置いて棄てて目をつむる。
それが一番、楽だから。