赤い糸~切れた糸の続き~
切ない片想い
健斗side~

はあ、俺またターゲットにされてるよ。

けど…あの日、あのねぇさんに助けて貰えてほんとに良かったな。

かっこ良かったし…俺、恋愛とかしたことないけど…一目惚れだった。

ここの卒業生で、47代目番長だとか言ってたっけ?

名前も通ってて…手を出さなくても相手が去っていくー

どんな荒業使ってきたんだ?!

ふと、呼ばれた。そちらに目を向けると、聖がいる。

そうだった、今は学校だった。

「おう、どした?」と俺は聞く。

「何考えてた?もしかしてねえーちゃんのこと?」と聞いてきた。

こいつはあのねぇさんの弟で、あれ以来色々?てか、急激に仲良くなったんだ。

ねぇさんの元カレの話も聞いた。

弟として心配してるって。

正直羨ましかった。だってスゴく仲いいんだもん。この姉弟。

俺は素直に頷く。どうせ、ばれてんだから。

特に何も言うわけではなかった。

それでもずっと一緒に過ごしてくれるおかげで俺はあまり狙われなくなった。

さすが、おねぇさんの名前使って阻止してるだけある。

「あのさ、俺一目惚れしたかもしんない」ふと、そう言ってみた。

聖はふと、笑い「…兄弟揃って同じこと言うなや」と言ってきた。

そういえば、おねぇさんって…兄ちゃんの彼女だったんだっけ?

今も忘れてないとか…。

俺には見込みないってことだよな。

はあぁ、敵わないのかぁ…
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