赤い糸~切れた糸の続き~
翌日ー

ほんとに休みになってしまった私はすることがなく、困ってしまう。

朝はいつも通り目が覚め、顔を洗ってテレビを見ながらご飯を食べる。

何気ない、毎日してきたことなのに、いつもよりゆったり時間が流れている気がするのは、休みだからだろうか。

お父さんをお母さんと一緒に見送り、聖を起こしに行く。

寝ぼけてるのか、いきなり抱きついてくる聖は可愛い。

けど…コイツ、もう大学生よね?

そう思うとなんだかとても複雑だが。

「ほら、早く起きなさい。遅刻するわよ?」と私が言うと、慌てて飛び起きた。

「うぅーん、ねぇちゃん?」とぶつぶつ言いながらも起きた聖に、

「おはよう。先食べちゃったけど、準備できたら降りておいでよ~」と私は声をかけて、部屋を出た。

私は自分の部屋に戻り、椅子に腰かけた。

机に飾ってある、咲斗さんと撮ったツーショット写真を見つめた。

楽しそうに笑ってる私たち…。

いまだに思い出して涙は溢れてくる。

私は写真に向かって話しかける。

『ねぇ、咲斗さん…私たち、修復出来るのかな?』って。

返事は無いのはわかってる。

それでも、咲斗さんはちゃんと返事してくれている気がする。

『頑張れ!ちゃんと俺の分まで幸せになれ。弟をヨロシク頼む』そう言われた気がした。

私は小さくありがとうと言った。

聖が出てきたのに気づいて、私は見送るために、部屋を出た。

無事、聖を送り出した。
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