夢幻の騎士と片翼の王女
「亜里沙様、これが男性が性交の出来る状態です。
こういう状態になった男性器を女性器に挿入して性交します。」

わかってるけど、言葉で言われるとなんだかすごくおかしな感じがする。



「は、はい、わかりました。」

「アドルフ様を気持ち良くしてさしあげる手順は理解されましたか?」

「は、はい。」

理解してないなんて言ったら、またもう一度見せられるかもしれないと思って、私はそう答えた。



「では、実際にやってみましょう。少々お待ちください。」

女性が湿ったタオルで男性の体を綺麗に拭きあげる。
えっと…やってみましょうって、まさか…



「良いですね、亜里沙様。
さっきと同じ手順でやってみるのです。」

「えっ…そ、そんな…」

そんなこと急に言われても、私に出来るはずがない。



「亜里沙様、どうなさったのです?
もうお忘れになったのですか?」

「そ、そうじゃありませんが…でも…」

どうしたら良いのかわからなくなって、私はとうとう泣き出してしまった。

側室になるってことはこんなにも大変なことだったのかと痛感した。
悲しくて辛くて、私の涙はなかなか止まらず、そのおかげでその日の授業は中止となった。
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