夢幻の騎士と片翼の王女
「神父さん…なぜ、この国の方々はみんな日本語がお上手なんですか?」

「……日本語…ですか?
私は、この国の言葉しか知りませんが…」

「えっ!?」

「それと…あなたの国は何か特別な言葉を使うのですか?」



私は驚きのあまり、何も言うことが出来なかった。
何がどうなってるのか、まるでわからない。



「……とにかく、今夜はもう遅い。
ゆっくり休んで、今後のことはまた明日から考えましょう。」

「……はい。」

私は、ベッドのある小さな部屋に通された。



「では、おやすみなさい。」

神父さんがランプの明かりを吹き消すと、部屋は真っ暗になった。
小さな窓の向こうの星明かりがほのかに光るだけ…
部屋には、ラジオさえなくて、静かすぎて怖いくらいだ。



わけのわからない今の状況を考えると、ただただ不安が大きくて、私は横になっても眠ることも出来ず熱い涙を流し続けた。
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