夢幻の騎士と片翼の王女
*
「どうやら眠れなかったようですね。」
次の朝、神父さんは私の顔を見るなりそう言った。
きっと、相当酷い顔をしてたんだと思う。
「さぁ、いただきましょう。」
神父さんは朝食の用意をしてくれていた。
食欲はすっかりなくなっていたけれど、せっかくのご厚意を無視するわけにはいかないから、無理に口の中に流し込んだ。
「さて…と。
マツシタアリサさん、あなたは今後どうしたいですか?」
「え……どうって……」
まだ心の中は混乱していて、これからのことがまるで考えられなかった。
「あの……ここに電話は……」
「電話?……なんですか、それは…」
神父さんはとぼけているわけでも、ふざけているわけでもない。
そのことは神父さんの顔を見ればわかる。
それに、薄々は気付いていたことだ。
教会には電化製品の類は何もなかった。
きっとここはすごく文明の遅れた国で、まだ電話さえ普及していないんだろう。
電気さえないんだから。
「……なんでもありません。」
深い絶望の波に飲み込まれた。
電話がないのでは、家と連絡を取る手立てはない。
出来るとすれば、何とかこの国を出て、もっと文明の発達した国へ行くことだ。
でも、今の状態では、まず、何からすれば良いのかもわからない。
「どうやら眠れなかったようですね。」
次の朝、神父さんは私の顔を見るなりそう言った。
きっと、相当酷い顔をしてたんだと思う。
「さぁ、いただきましょう。」
神父さんは朝食の用意をしてくれていた。
食欲はすっかりなくなっていたけれど、せっかくのご厚意を無視するわけにはいかないから、無理に口の中に流し込んだ。
「さて…と。
マツシタアリサさん、あなたは今後どうしたいですか?」
「え……どうって……」
まだ心の中は混乱していて、これからのことがまるで考えられなかった。
「あの……ここに電話は……」
「電話?……なんですか、それは…」
神父さんはとぼけているわけでも、ふざけているわけでもない。
そのことは神父さんの顔を見ればわかる。
それに、薄々は気付いていたことだ。
教会には電化製品の類は何もなかった。
きっとここはすごく文明の遅れた国で、まだ電話さえ普及していないんだろう。
電気さえないんだから。
「……なんでもありません。」
深い絶望の波に飲み込まれた。
電話がないのでは、家と連絡を取る手立てはない。
出来るとすれば、何とかこの国を出て、もっと文明の発達した国へ行くことだ。
でも、今の状態では、まず、何からすれば良いのかもわからない。