ヴァージンの不埒な欲望

「はぁぁ~~……」

長くて重い溜め息をさらに吐き出した時、ローテーブルに置いていたスマホが、軽快なメロディーを奏でた。

起き上がって、スマホを手に取る。

「拓夢さんっ!?」

着信相手に驚き、一人で慌てる。どうして、こんなタイミングよく……いや、悪いのか?私が拓夢さんの事を考え……て、早く出なきゃ!

「はい!」

『愛美ちゃん、おはよう。今、大丈夫かな?』

「はい、大丈夫ですよ」

一回深呼吸をしてから応えた。そのまま正座をして、背筋を伸ばす。

『愛美ちゃん、これから何か予定ある?』

「いえ、特に予定はないです」

先程まで拓夢さんの事を考えていた気まずさと、突然連絡をもらった驚きで、ドキドキしながら言葉を返した。

『急で本当に申し訳ないんだけど、これからすぐに出られるかな?』

「あっ、はい、出られると思います」

『そうか、よかった。愛美ちゃん、サーカスに行こうよ!』



*****



拓夢さんの突然の電話は、サーカスへのお誘いだった。「サーカス~!?」と声が裏返った私に、拓夢さんは、声を上げて笑った。

サーカスの公演までに時間がないからと、十一時に、いつもの公園の駐車場で待ち合わせた。


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