ヴァージンの不埒な欲望
不意に身体が戦慄き、私は両手で自分の身体を抱きしめた。
好きになれるかどうかもわからない、ただ父が認めた相手と、私は結婚をしセックスをして、赤ちゃんを、産むのだろうか?
私はまだ、恋をした事もないのに。
真っ白になっていた頭の中に、その人のきれいな横顔が浮かんだ。
その人の瞳が私を写す事は、絶対にないと思っていたけれど。
せめて。せめて初体験くらいは、私が想う人とがいい!
そう考えると、その人の姿が頭から離れない。私はその人に、何を望んでいるの?私は、その人と何を……
ちょっと妄想しただけで、脳も身体も瞬時に沸騰した。
無理!!無理無理無理っ!ていうか、ダメに決まってるじゃないか。
一人で上がったり下がったりしながらも、その想いは私の中から、どうしても消えてくれない。かと言って、何か行動を起こせるはずもなく。
そのうち父からお見合いの話をされ、私は何も言えずに、ただ受け入れていくのだと思っていた。
そんな時、書店でその人を見かけ心が大きく動かされた。私は何の考えもなしに、一歩を踏み出してしまった──
私はすっかり、自分の世界に入り込んでいた。本を読んでいても、よくこうなってしまう。本の世界に浸り、周囲の音や動きを全く感じなくなるのだ。