明日の蒼の空
 果物の樹に実っている新鮮なみかんを摘み取って、ダイニングに戻ったら、りさちゃんが悲しげな表情を浮かべていた。

「絵本はどうだった?」

「ルルくんが可哀想だった」

 昨夜、私もりさちゃんと同じことを思った。アスパラガスの食べ過ぎにより、アスパラガス人間になってしまったルルくんは可哀想。

 でも、食生活の大切さがわかりやすく描かれているので、私は良い絵本だと思う。

 りさちゃんが悲しげな表情のままなので、話題を変えなければならない。

「りさちゃんは、みかんは好き?」

「好きだよ」

「よかったら、このみかんを食べてみて」

「うん。食べてみる」

 笑顔でみかんを食べ始めたりさちゃんに今日の予定を説明して、九時半過ぎにりさちゃんと一緒に家を出た。

 今日は、長い一日になりそうな予感。
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