明日の蒼の空
『星のしずく海岸にようこそ』と書かれた看板の前に家族三人で立ち、御手洗さんに記念撮影をしてもらった。

「一生の記念になりますね。それでは、明日の午後にお迎えに参ります」
 明るい笑顔で言ってくれた御手洗さんは、とにかく腰が低い。

「はい、よろしくお願いします」

「御手洗さん、どうもありがとうございました」

「どう致しまして」
 私とりさにお礼を言われた御手洗さんは、恥ずかしそうに運転席に乗り込んだ。

「出発進行」
 御手洗さんの掛け声により、若い男女のカップルを乗せた電車は、ループ状になっている海の上の線路をくるりと回って、御手洗駅に向かって走り始めた。
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