いちごとカルーア【完】
キュン。
「何年ぶりだろーね、聡美と会うの」
「ん、えーと、4年ぶりとか? かなあ? なんか、夢に出てきてね、崇哉が。元気かな? って、急に、気になっちゃってー。そしたらね、たまたま、タカヤさんのお誕生日ですって、ラインのタイムラインで見てさあ、ちょっと連絡してみようかな? って、思って! ……うん」
「へえ。でも誘ってくれて嬉しいわ。懐かしいね」
「ほんとだよね、あ、お誕生日おめでとう!」
「今更か、ありがとう」
「さ、最近何してたの?」
今日なんで誘ってくれたの? と、暗に聞かれた気がして、あらかじめ用意しておいた答えがべらべらと口をついて出た。
ちょっと喋りすぎた? 早口すぎる? と思って不安になり、背中に変な汗をかく。緊張しすぎじゃない? 私。ちょっと落ち着こう。
「最近かー、んー、でも、聡美と別れた時と、そんな変わってないんじゃないかな。俺」
「そ、そうなの?」
私には、別れた時より、もっとカッコよくなったように見える。
高校生の時付き合って、18歳で別れて、そこから2年くらい連絡を取ったりしてたけど、結局会わなくなって、24歳、再会した崇哉はあの頃と同じ崇哉なのに、違う人みたいに思えた。