熱愛系エリートに捕まりました
元カレと呼ぶ存在はこれまでに3人いるけど、いずれも告白されて付き合い始めた。

わたし自身は何も成長してない。経験を糧にできてない。

これじゃあ憧れの先輩を見てキャーキャー言うだけの中学生と変わらないわ…

失恋そのものよりも、そんな自分に落ち込んでいた。


マスターが気を利かせて、甘くて美味しいカクテルをいろいろ作ってくれた。

気落ちしているわたしが悪酔いするのを心配してか、アルコール度数も低めのようで、本当にジュースみたい。

さっきの飲み会では味がしないからほとんど飲めなくて、全く酔えなかったけど、おかげで緩やかに酔いが回り気持ちよくなってきた。


そんなほろ酔いのいい気分でいたら、ドアが開く気配とともに、ベルの微かな音を掻き消すゴツ、という重い靴音が耳に届いた。

床が木材だから、コンクリやアスファルトとは音が違うのよねー、にしてもいい靴履いてるわね。どんな人だろう?
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